シンガポール編 第9話【プロサッカー選手としての僕の価値】

シンガポール編 第9話【プロサッカー選手としての僕の価値】

シンガポール編 第9話
【プロサッカー選手としての僕の価値】

シンガポール編 第8話【決戦の日にプロ21年目の言葉を】

こんにちは。
10月6日のシンガポールカップ優勝をもって、
アルビSの2018シーズンは終了した

同時に9か月のシンガポール生活も閉幕。
そんなプロ1年目のシーズンも終わったこのタイミングで
今シーズンを通して感じた
プロサッカー選手としての僕の価値
について今回は話したいと思う。

サッカーはチームスポーツと見せかけて個人スポーツ

「サッカーはチームスポーツである。」
よく聞く言葉だ。その通りである。
しかし、
それはサッカーを競技的な面から見た時の話。
サッカーを競技的な面でなく、
職業的な面から見ると、
「サッカーは個人スポーツである」
と言える。
真反対なことを言うために

だいぶ、無理矢理な面から見ているが、
何が言いたいのかというと、
プロサッカー選手はチームに属してはいるが、
個人事業主なのである。
つまり、
自分自身が商品
プロサッカー選手からしたら、こんな当たり前の話を
何を今さらと思うかもしれないが、
プロ1年目の僕にとっては重要なことなので改めて確認を。

2つの結果による価値

プロサッカー選手は自分自身が商品であるため、
そこには商品価値が存在する。
プロサッカー選手における一番の価値は
「ピッチ内の結果」
である。
これは、何よりも重要な価値となる。
そしてこの価値は、

チームと個人の「2つの結果」
によって大きく変わってくる。

それを以下のようにまとめてみた。

チーム勝ち チーム負け
個人Good
個人Bad

(①→④の順で商品価値が高いと考える)
個人Goodは自分の特徴を出しながらチームの役割を十二分に果せたこと。
個人Badは自分の特徴を出せず、チームの役割を果たせなかったこと。
①と④は議論の余地なし。
重要なのはのところ。
どちらのほうが商品価値が高いのか?

これは難しいところだと思う。
だが僕は

「チーム負け、個人Good」>「チーム勝ち、個人Bad」
という風に商品価値が高いと考えたい。

 

チーム勝ち チーム負け
個人Good
個人Bad

商品価値②の選手


最近の商品価値②の選手を例に挙げると、
J2のFC岐阜の古橋享梧選手と
徳島ヴォルティスの大崎玲央選手。
チームはそれほど上位ではないが
J1のヴィッセル神戸から評価され移籍した。
また、J2のレノファ山口の小野瀬選手も
J1のガンバ大阪から評価され移籍した。
いわゆる
チーム昇格を目指した上での個人昇格というやつだ。
周りが評価するのはチーム全体でなく、

チームの中にいる選手個人を評価する。
当たり前の話をして申し訳ない。
チームが負けても個人Goodなら、それでいい。
少し語弊を生むような言い方になってしまったが、
適切に言い換えると、
「チームの勝利のために個人Goodなパフォーマンスをしたのなら、
チームが負けてもしょうがない。」
であるか。
監督から任せられた役割を果たしつつ、
自分の特徴を十二分に発揮しているだから、
それ以上のパフォーマンスなどないだろう。
しかし、
「チームが負けたのに個人Goodなんかない」
という声もあると思う。
じゃあこういう場合はどうだろうか?

ある試合で、
FWの選手はほぼ個人の力と言えるカタチで2点取りました。
けど、
仲間のミスから2失点。
相手にほとんどチャンスを与えていなかったものの、
セットプレーから1失点で、
2-3で負けてしまったという試合があったとする。
じゃあ、この選手の評価はGoodなのか?Badなのか?

僕はGoodだと思う。
少し極端な例ではあるが、
似たような例はいくつもあると思う。

はじめにも言ったが、競技面から言ったら、
「サッカーはチームスポーツ」だ。
けど、チームスポーツだからこそ、
こういうことがあり得る。
そのため、

自分の結果を正確に評価する、評価されることが大切になる。
何が良くて何が悪かったのかを見極める。
この見極めができないとプロサッカー選手としては食っていけない。
だからこそ僕は自分のパフォーマンスがGoodかBadかを

チームの勝ち負けよりも大事にしたいと考える。

商品価値③の選手


チームが勝ち、個人Badの選手の商品価値は
商品価値②に比べて低いと考える。

実際に僕の大学時代の商品価値は③だった。
僕が4年生の時の筑波大学は
関東リーグを史上最高勝ち点で優勝し、
天皇杯もベスト16という結果を残した。
僕もシーズンを通して、2/3以上は試合に出場した。
しかし、僕個人のパフォーマンスは納得できるものではなかった。

まさに、チームは勝利してるけど個人Badの商品価値③の状況だ。
その証拠に僕の同期でプロになったのは僕含めて5人いるが、
僕以外の4人はJリーグのチームからオファーをもらった。
しかし、僕はJリーグのチームからオファーはもらえなかった。
理由は簡単である。
僕以外の4人は
Goodなパフォーマンスをしてチームを勝たせた
商品価値①の選手であり、
僕は
Badなパフォーマンスをしてチームに勝たせてもらっていた
商品価値③の選手であったから。

この商品価値③に関する内容の記事が以下になるので、是非読んで欲しい。
数字を残さなければ生き残れないリーグ――
アルビレックス新潟Sが無敗Vでも全力挑戦の理由

今シーズンの僕の価値

じゃあ、その大学時代の反省を踏まえて
今年の2018シーズンはどうだったか?
結論から言うと、
商品価値③
であったと僕個人的には思っている。
大学時代の反省を活かせず、
また同じ商品価値になってしまった。
チームとしては今年獲れるタイトルは全て獲った。
コミュニティーシールド優勝。
Sリーグ優勝。
シンガポールカップ優勝。
しかも、シーズン公式戦無敗という成績も残した。
しかし、シーズンが終了した今。
J2の1クラブには練習参加したが、
Jリーグのチームからのオファーはない状態。
しかし、
大学4年時と今シーズンのアルビSのこの2年間は
自分の中で商品価値③と評価して気づいたことが一つある。
それは、
商品価値③も悪くない
ということ。
すごい、矛盾したことを言ってしまっているのは承知である。
けど、
商品価値③の選手にも商品価値②とは違った価値
があるということを言いたいのである。
商品価値③の選手は
以下のような価値の見つかり方がされることがある。

チームが勝つ→
チームが優勝する→
優勝したのでチームが注目される→
そのチームにはどんな選手がいる?→
細かい部分をチェックしてみる

僕はまさにこの商品価値②
にはない商品価値③の良いところ
売りにしていく選手なのではないかと思う。
先程も述べたが、
大学時代はJのクラブからオファーはなかった。
今シーズンのアルビSでもオファーはない。
けれども、
2年連続で違うチームで優勝
という成果は上げることができた。

そのため、
チームがリーグ優勝したことで注目され、
大学時はアルビSからオファーを頂き、プロサッカー選手になった。
アルビSではチームで3冠という結果を残したことで、
J2のクラブから声をかけてもらい練習参加をした。
(たかが練習参加程度のことなのだが、大学時代の僕からすると進歩である。
目指すべきところの意識が低いと思うかもしれないが、
今の僕の能力を考えたらこの進歩具合がMax。
もっとやれる、もっと上を目指したいという気持ちはもちろん持っている)

プロサッカー選手として商品価値①が
1番価値があるのはわかっている。
プロであるなら全選手が目指すべきところだ。
僕もそこを目指している。
ただ、全員が全員、
その価値を得られる選手になれる訳ではないということを
知っておくのも大事なのではないかと思う。
点を取る。アシストする。ゴールを守る。ボールを奪う。

これらのことをしなければ勝たせられる選手と呼べないのか?
じゃあ、僕みたく特徴的な武器がなく、
目立たない黒子的な存在の選手は目立とうして、
自分の役割の範囲外
(ゴールを決めようと自分のポジション外して前線に上がる?ボール奪うために単独で動く?)
のことをしようとするべきなのか?
僕はそれは違うとこの2年間で気づいた。
点取れるのも、ボール奪えるのも大事。
けど、
僕にとっては与えられたチームの役割を果たしたうえで
それらをすることのほうが大事だと考える。

冒頭で
チームの勝ち負けよりも個人のパフォーマンスのほうが大事と言ったから、

矛盾しているように聞こえるかもしれない。
けど、実は言っていることは同じで、
「与えられたチームの役割を果たして自分のできることをすべて出す」
という部分に変わりはないのである。

僕の価値はチームが活き、周りの選手が活きたときに発揮される。
実際に
練習参加したJ2のクラブの強化部長からも筑波大学の監督からも、
そこが「僕という選手の価値」だと言われた。
僕はチームが活きてこその選手。
逃げに聞こえるかもしれないが、僕はそういう選手なのだ。
僕はこれからのサッカー人生をこの価値を磨いて生き残っていこうと思う。

数字としての価値

色々と長く、僕のプロサッカー選手としての価値を話し続けたので、
あなたもそろそろもっとマシな情報くれよと思っている頃だと思う。
なので、為になる情報を一つ話そうと思う。
それは僕がアルビSでいくらもらってたかっていう話。
「プロサッカー選手の給与」=「その選手の価値を数字として表せられるもの」
の一つと僕は捉えている。
僕のアルビSでの給与についてはずっと話そうと思っていた。
どこに行っても皆から聞かれるし、
皆が必要としている情報なら話せる部分は話したいと思っていた。
ただ、
僕の給与を教えるだけでは、何も生まないとも思っていたので、

僕のプロサッカー選手としての価値というくくりの中の
このタイミングで話そうと思った。
じゃあ、もうごちゃごちゃとめんどくさい話は嫌だと思うので、
ズバリ言うと、

月の給料が
手取りで1000S$程
勝利給が1試合200S$
リーグ優勝ボーナスが3000S$
カップ戦優勝ボーナスが1000S$

です。
これが今の僕のプロサッカー選手としての価値の一つであり、
あなたがアルビSでプレーするかどうかの
指標の一つになるのではないかと思う。
この価値が高いか低いかどうかはそれぞれの判断に任せるとして、
僕はこのお金以上の価値や経験が得られると考えて、
アルビSの一員になることを決めた。
そして実際にシンガポールに行って、
それらを手にすることができた。
僕のこの選択は間違っていなかった。
色々な人と出会い、色々な文化に触れ、色々な価値観を知ることができた。
詳しいことはまた追々話していこうと思う。
もしもあなたが海外でプロサッカー選手としてプレーしたいと考えているなら、
アルビSでプレーすることに挑戦してみてはどうだろうか?

今日はこのへんで。
久々の投稿だったから今回は4116文字。
ちょっと長いな(笑)

シンガポール編 第10話【もう一つの僕の価値】

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